昨日発売ほやほやの新刊です。

メディアワークス文庫は今までも結構読んできているので、そこで

マンドリンアンサンブルが舞台となった小説がでるって聞いて、もう

期待しかなかったです。

っていうのも、作者の神戸さんもマンドリンオケでコントラバスを担当

したことがあり、吹奏楽もやってて・・・というマンドリンを俯瞰で見れる

ポジションにいらした方なんですよね。

コントラバスってやっぱり最後方で立って弾いてることもあって、合奏

全体を見渡すことができたり、色んなことを実は見てるんですよね。

(だからどうってことはないんですが・・・)

なので、「あるある」ネタもあるんです。

もちろん奏者のあるあるには勝てませんけどね!

でも大学からマンドリンサークルに入ったという主人公と同じように

「初めてでも音が出る」とか、大学でも初心者が多いってのが敷居が

低かった正直な理由でもあります。

 

吹奏楽は早ければ小学校、中学校からやってる子も多いし、大学

デビューにはそういう経験者の子たちとの差みたいなものもあるし。

自分自身、4大と短大の合同部活だったので、2年間しか部活は

できなかったけど、4大の先輩たちがトップとしてしっかり弾いてく

ださってたので、2年足らずのつたない技術でも演奏やった!って

いうくらいの満足感は得ることができました。

ただ・・・自分自身「トップ(主席奏者)」経験はないんですよね・・・

あったとしても消去法で、たまたま1人だったとかそういう理由。

自分自身自分の演奏技術で人を引っ張っていけるとも思えないし

そういう経験も無かったので、人について弾くほうが楽だったから

かもしれないし、そもそも指名されないし・・・

(あ、でも学生の時は各回生1名だったので自動的にトップになって

たかもしれないけど・・・それは短大でよかったかな)

 

ここでは学生時代にコンミスになってしまったことでちょっとした挫折を

味わった主人公がそれを克服していく様を描いていて、それとお仕事

が同時進行になってます。

そういうのも、あぁわかるかも?って感じです。

そして関係者が描いているので曲名とか描写がもうその場にいるかの

ようにわかるんですよね。

 

それも楽しかったです。

 

社会人になって音楽を続けるのって純粋に音楽を追い求めるタイプ

の人と、「居場所」を探してる人と両方居ると思うんだけど、私は後者

なんで、居場所を守るために自分も少しは努力しなきゃいけないなっ

て思うくらいです。

 

酔ってるからまとまりがない文章ですけど、ちょいちょい若いときの

青かった自分のことを思い起こしたり、今からの自分にできることは

って考えたりとよいきっかけになる本でした。